45.ふじたしょうてんのご挨拶文[2020年]
※2020.9.8に書いた文章です。
香川県丸亀市田村町。
香川県のまんなかあたり、うちわとお城が有名なまちで僕は自営業の両親に育てられた。
共働きで家族団欒の時間が多い方ではなかったが、まわりにたくさんの人がいる家だったと思う。
なんとなく地元が好き。両親のように自分でなにかをやってみたい。
そんなことをぼんやりと思いながら僕は地元の土木科がある高校へ進学する。
高校時代になにかはっきりと目標が見えていたわけではない。でも、香川県やまちへの興味関心は生まれていた。
高校を中退し、無理を言って進学したのは東京のにしがわにある美大。そこでデザインと建築を学ぶも、1番力を入れたのはコーヒーのこと。あとは、たまにかき氷。
卒業後は、デザインを活かした企画で地域やそこで暮らす人々のことを考える会社のメンバーとなり、ものづくりや場づくり、人と一緒にできることを模索する。
振り返ってみると、その時々で出会った人や起こった出来事からたくさんの影響を受けながら、のらりくらりと歩いてきた。でも、いつの頃からかずっと思っているのは「まちと関わることがしたい」ということ。
かつては、自分の興味・やりたいことがその言葉で表されるかと思って、まちおこしや地域活性化という言葉を使ったかもしれないが、なんとなく違和感を感じ 使わなくなって久しい。
自分のできる範囲で、できる手法で、一緒にいる方々と、暮らしたいと思える場所を作っていく。
それが、今の自分にとって「まちと関わること」ということだろう。これからも様々な関わり方を模索したいと考えているが、まずは地元の丸亀に拠点を作ってみようと思う。
〈地域に出会う商店 ふじたしょうてん〉
これまで関わった方々と一緒に作ってきた物
繋がりがあるクリエーターの方が手がけた物
香川県・瀬戸内の地域を開いていると思う物
を集めて紹介・販売する場所にする。
わざわざ、来てくれた方とたくさん話したい。
最初は、コーヒー道具、文具、本が並ぶ予定。
不定休で来店予約制のめんどくさい店になる。
そしてもちろん、お店ではコーヒーを振舞う。
この場所で、地域をひらくだけではなく、訪れた人が地域に出会えるような仕組みをこれから考えていこうと思っている。
拠点を作るのははじめて。これからこのプロジェクトがどのように変化していくのか正直分かりません。
分からないけど、まずはやってみる。変化を楽しむ。まちのすみっこの小さな物置に、地域に人の関心が集まる商店をつくります。
オープン予定は10/8。
お近くに来ることがあれば是非お立ち寄りください。
2020.9.8
藤田一輝